観察日:2021年4月10日
観察した鳥の種類:51種類
バードウォッチャーの聖地
カスティーリャ・イ・レオン州のサモーラ県にある自然保護区で、ラムサール条約登録地でもある、「ビジャファフィラ・ラグーン(Lagunas de Villafafila)」に行ってきました。ここは、地球上にいる飛べる鳥類としては世界一大きな鳥「ノガン(Avutarda)」が生息していることで有名で、ヨーロッパ中のバードウォッチャーがやってきます。
生息数が激減している「ヒメチョウゲンボウ」もよく見れます。世界の約40%に当たるヒメチョウゲンボウが、ここカスティーリャ・イ・レオン州に生息し、そのうちの半分がこの野鳥保護区にいるとのこと!
充実したビジターセンターや「ハイド」と呼ばれる野鳥観察小屋(casetas)も数ヶ所にあり、家族連れにもお薦めです。
3月4月はノガンの求愛季節
いつもは一見麦畑の中のどこに居るのかわかりにくいノガンたちですが、4月に入ってからバードウォッチングをしに行ったので、今回は肉眼でも簡単にみつけられました。というのも、「レック」と呼ばれる場所に集まってしきりと求愛中だったのです。オスは胸と尻にある真っ白な羽毛を見せてメスに求愛するので、遠くからでも真っ白な部分が目じるしになり、見つけやすくなります。後は双眼鏡で観察できました。ビジャファフィラ・ラグーンの公式サイトによると、3月にノガンの求愛行動が始まり、4月も引き続き求愛行動が見られるとのことなので、ノガンがお目当てのバードウォッチャーにはお薦めの季節ですね。
・ノガン(学名:Otis tarda / 西:Avutarda)
渡り鳥たちも
前述の「ヒメチョウゲンボウ」が3月にはアフリカ大陸からビジャファフィラ・ラグーンへやって来ます。また、渡りの途中で飛来する「アカアシシギ」「イソシギ」「ハマシギ」「シロチドリ」なども3月から見ることができます。今回は、「アカアシシギ」と「イソシギ」と「ハマシギ」を見れました。
5月に入ると「ヒメチョウゲンボウ」「シュバシコウ」「ソリハシセイタカシギ」「ハシブトアジサシ」の繫殖期です。「ヒメチョウゲンボウ」は、ビジャファフィラ・ラグーンのビジターセンターの近くのオテロ・デ・サリエゴ村にある教会でコロニーを見ることができます。今回は、ちょっと早すぎたので、コロニーは見れませんでした。
今回、上記ノガンの他に次の49種類もの鳥たちを観察できました。
・マガモ(学名: Anas platyrhynchos / 西:Ánade Azulón)
・オカヨシガモ(学名:Mareca strepera/ 西:Ánade Friso)
・ハイイロガン(学名:Anser anser / 西:Ansar Común)
・タゲリ(学名:Vanellus vanellus / 西:Avefría)
・アカアシシギ(学名: Tringa totanus / 西:Archibebe Común)
・イソシギ(学名: Actitis hypoleucos / 西:Andarríos Chico)
・ソリハシセイタカシギ(学名:Recurvirostra avosetta / 西:Avoceta Común)
・ヤツガシラ(学名:Upupa epops / 西:Abubilla)
・ヨーロッパノスリ(学名:Buteo buteo / 西:Busardo Ratonero)
・シュバシコウ(学名:Ciconia ciconia / 西:Cigüeña Blanca)
・ヒメチョウゲンボウ(学名:Falco naumanni / 西:Cernícalo Primilla)
・カンムリヒバリ(学名:Galerida cristata / 西:Cogujada común)
・ハシグロヒタキ(学名:Oenanthe oenanthe / 西:Collalba Gris)
・クロジョウビタキ(学名:Phoenicurus ochruros / 西:Colirrojo Tizón)
・ハシボソガラス(学名:Corvus corone / 西:Corneja negra)
・ハタホオジロ(学名:Miliaria calandra / 西:Escribano Triguero)
・ムジホシムクドリ(学名:Sturnus unicolor / 西:Estornino negro)
・オオバン(学名:Fulica atra / 西:Focha Común)
・コサギ(学名: Egretta garzetta / 西:Garceta Común)
・ユリカモメ(学名:Larus ridibundus / 西:Gaviota Reidora)
・バン(学名:Gallinula chloropus / 西:Gallineta Común)
・ツバメ(学名:Hirundo rustica / 西:Golondrina común)
・イエスズメ(学名:Passer domesticus / 西:Gorrión Común)
・ニシコクマルガラス(学名:Corvus monedula / 西:Grajilla)
・タイリクハクセキレイ(学名:Motacilla alba / 西:Lavandera blanca)
・トビ(学名: Milvus migrans / 西:Milano negro)
・アカトビ(学名:Milvus milvus / 西:Milano Real)
・チフチャフ (学名:Phylloscopus collybita /西:Mosquitero común)
・ハシビロガモ(学名:Anas clypeata / 西:Pato Cuchara)
・モリバト(学名:Columba palumbus / 西:Paloma Torcaz)
・アカアシイワシャコ(学名:Alectoris rufa / 西:Perdíz Roja)
・ツクシガモ(学名:Tadorna tadorna / 西:Tarro Blanco)
・カイツブリ(学名:Tachybaptus ruficollis / 西:Zampullín Común o Zampullín Chico)
・ノビタキ(学名:Saxicola rubicola / 西:Tarabilla común)
・カササギ(学名:Pica pica / 西:Urraca)
・ヘラサギ(学名:Platalea leucorodia / 西:Espátula común)
・ホシハジロ(学名:Aythya ferina / 西:Porrón europeo)
・キンクロハジロ(学名:Aythya fuligula/ 西:Porrón moñudo)
・クイナ(学名:Rallus aquaticus / 西:Rascón)
・コチドリ(学名:Charadrius dubius / 西:Chorlitejo chico)
・ハマシギ(学名:Calidris alpina / 西:Correlimos común)
・エリマキシギ(学名:Philomachus pugnax / 西:Combatiente)
・セイタカシギ(学名:Himantopus himantopus / 西:Cigüeñuela común)
・ヒメクマタカ(学名:Hieraaetus pennatus / 西:Aguililla calzada )
・チョウゲンボウ(学名:Falco tinnunculus / 西:Cernícalo vulgar)
・カワラバト(学名:Columba livia / 西:Paloma doméstica o Paloma bravía)
・ツメナガセキレイ(学名: Motacilla flava / 西:Lavandera boyera)
・スズメ(学名:Passer montanus / 西:Gorrión molinero)
・サヨナキドリ(学名: Luscinia megarhynchos / 西:Ruiseñor común )
・マキバタヒドリ(学名:Anthus pratensis / 西:Bisbita pratense)
コロナが収束したら、是非一度ビジャファフィラ・ラグーンまで望遠鏡持参でおいで下さい!
ビジャファフィラ 情報
・ビジャファフィラ・ラグーンについての一般情報やビジターセンター、「ノガン(Avutarda)」や「ヒメチョウゲンボウ(Cernícalo Primilla)」の情報が紹介されています。ただ、残念ながらスペイン語版のみです。左側の「Fauna」の「Avistamientos」をクリックすると、最新の目撃された鳥の名前が出てきます。
・カスティーリャ・イ・レオン州の公式観光ウエッブページ。これは英語もあります。
・ビジャファフィラ・ラグーンがあるサモーラ県観光ウエッブページ。英語版もあります。
Turismo de Zamora , Turismo Sostenible (turismoenzamora.es)
・ビジャファフィラ・ラグーンの動画。
Villafafila. Parte 4 – Documental de Aves – YouTube
・ノガンの求愛に関する興味深い記事。
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