ここでは、ちょっとしたスペイン語の言い回しや、ことわざ、話し言葉など、辞書には載っていない単語も含めて紹介していきます。スペイン語を勉強している方には言葉の幅が広がるお手伝いができればいいなと、スペイン語には興味ないという方には雑学として楽しんでいただければいいなと思っています。
Perder la cabeza-分別を失う、かっとなる、[+por+人に] すっかりほれ込む
この言葉を最初に聞いたとき、「えっ⁈ 頭をなくしちゃったの⁈」とビックリしたのを今でも覚えています。(笑) 動詞「Perder」には色々な意味がありますが、「失う、無駄にする、乗り遅れる、負ける」等の意味が一般的なところ。なので、「頭を失う」ととっさに頭に浮かび、「えっ⁈」となってしまった訳です。
「Perder la cabeza」という慣用語句があり「かっとなる、分別を失う」という意味が辞書に出ていたので、「うーん、日本語では頭に血が上るとは言うけど、頭をなくしてしまうなんてそんな大げさな言い方はしないよねー」といかにもスペイン人ぽく感じたことを思い出されます。
Esta mañana he estado charlando sobre la política española con José. Pero José ha empezado perder la cabeza cuando hablamos de la corrupción…
今朝、ホセと一緒に世界の政治についておしゃべりしてたんだけど、汚職の話になった途端ホセがキレちゃった。
¡Es normal! Es que últimamente la política mundial está fatal.
当たり前だよ。だって、最近の世界の政治はひどいからね。
さて、この「Perder la cabeza」に「por」を付けてその後に人がくると、「すっかりほれ込む、夢中になる」という意味があります。これは、「Perder la cabeza」の意味には、「夢中になって、分別をなくすほど好きになる」という意味が含まれているからだと想像します。
Miguel ha perdido la cabeza por María. Es que le deja hacer todo lo que diga ella.
ミゲルは、マリアにぞっこんだね。だって、なんでも彼女の言いなりになっているよ。
Si está feliz así, déjalo. De todos modos, no durará mucho tiempo…
ミゲルがそれでいいんだったらほっときな。でも、きっと長くは続かないと思うな…。
それにしても、スペイン語の表現ってビジュアル的に笑えちゃうものが多かったり、表現が大げさだったりして本当に面白いですね。