「PINTURA ROMANICA PANTEON REAL DE SAN ISIDORO」ANTONIO VIÑAYO GONZALES Y MANUEL VIÑAYO GONZALEZ (Fotogragía) Edición de 1971, CATEDRA DE SAN ISIDORO Y EDITORIAL EVERESTO より
「PINTURA ROMANICA PANTEON REAL DE SAN ISIDORO」ANTONIO VIÑAYO GONZALES Y MANUEL VIÑAYO GONZALEZ (Fotogragía) Edición de 1971, CATEDRA DE SAN ISIDORO Y EDITORIAL EVERESTO より
アエド・デ・ブトロン村にある聖母の被昇天教会(Iglesia de Nuestra Señora de Asunción) (写真:アルベルト・フェルナンデス・メダルデ)幼子イエスのいないキリスト誕生場面 エル・サルバドール教会 (Iglesia de El Salvador) (写真:アルベルト・フェルナンデス・メダルデ)
サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院 (Monasterio de Santo Domingo de Silos) の柱頭(写真:アルベルト・F・メダルデ)
サント・ドミンゴ・デ・シロス(Santo Domingo de Silos)からピネダ・デ・ラ・シエラ(Pineda de la Sierra)まで
第1日目に訪れたロマネスク建築は次の通り。7ヶ所のロマネスク建築を見ることができた。
・サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院 (Monasterio de Santo Domingo de Silos)
サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院 (Monasterio de Santo Domingo de Silos) の回廊(写真:アルベルト・F・メダルデ)
11世紀から12世紀末に造られたロマネスク回廊の傑作。長方形の回廊には、北側と南側に16のアーチが、東側と西側に14のアーチがある。回廊の角にある浅浮き彫りの中でも、大天使ガブリエルによる「聖母マリアへの受胎告知(La anunciación a María)」は特に名作として有名。これは12世紀末のものだ。また、「エッサイの木(El árbol de Jesé)」と呼ばれるイエス・キリストの祖先の芸術の描写も逸品。ロマネスク建築にあまり興味のない人でも、この回廊の素晴らしさには心打たれるものがある。また、ここの修道士達が歌うヨーロッパ音楽最古と呼ばれるグレゴリオ聖歌は有名で、日本でもCDが売られているので、聞いたことがある人もいるだろう。
・大天使サン・ミゲル・デ・バルデノセダ教会(Iglesia de San Miguel Arcángel de Valdenoceda)
大天使サン・ミゲル・デ・バルデノセダ教会(Iglesia de San Miguel Arcángel de Valdenoceda) (写真:アルベルト・F・メダルデ)
前述のサン・ニコラス・デ・エル・アルミニェ教会 (Iglesia de San Nicolás de El Almiñé) とサン・ペドロ・デ・テハダ修道院 (San Pedro de Tejada)と共にバルディエルソ盆地にあるロマネスク様式の教会の一つ。 テハダ村のサン・ペドロ教会の模倣が見られ、この地方特有の「ウシ―ジャ(Usilla)」と呼ばれる塔に上るための円柱形の螺旋階段があり、翼のあるライオン(マルコ)、天使(マタイ)の姿が見える。これは、テトラモルフォと呼ばれる新約聖書の4福音書記者を象徴するもので、鷲(ヨハネ)と雄牛(ルカ)は失われていた。
・アエダ・デル・ブトロンの聖母の被昇天教会 (Iglesia de Nuestra Señora de la Asunción de Ahedo del Butrón)
アエダ・デル・ブトロンの聖母の被昇天教会 (Iglesia de Nuestra Señora de la Asunción de Ahedo del Butrón) (写真:アルベルト・F・メダルデ)
細い田舎道を車でしばらく走っていくとようやくこのアエダ・デル・ブトロン村に着いた。12世紀に造られたロマネスク様式部分は玄関部分のみで、その他は16世紀に改築されたルネッサンス様式の教会である。しかし、タンパンに彫られた東方三博士の礼拝 (Adoración de los Magos)は、必見の価値あり。
・サン・ペド・イ・サン・パブロ・デ・グレディージョ・デ・セダノ教会 ( Iglesia de San Pedro y San Pablo de Gredillo de Sedano)
サン・ペド・イ・サン・パブロ・デ・グレディージョ・デ・セダノ教会 ( Iglesia de San Pedro y San Pablo de Gredillo de Sedano) (写真:アルベルト・F・メダルデ)
12世紀末に建築されたろロマネスク様式。タンパンには、聖母戴冠 (Coronación de la Virgen)の浅浮き彫りがあるが、残念ながらマリアの頭部は後から取って付けたようで違和感を覚えた。しかし、神々しいマリアの隣で、まるで自分は関係ない者のようにうとうととしているヨセフの姿は印象的だった。
・サン・ペドロ・デ・ミニョン・デ・サンティバニェス教会 (Iglesia de San Pedro de Miñon de Santibáñez)
サン・ペドロ・デ・ミニョン・デ・サンティバニェス教会 (Iglesia de San Pedro de Miñon de Santibáñez)
No hay de qué-どういたしまして。何も感謝されることはないよ。当たり前のことをやっただけだよ。別に謝る必要はないよ。
スペインに住むようになってからよくこの言葉がスペイン人の口から返ってきることに気づきました。根っから日本人の私は、すぐ「Muchas Gracias(どうもありがとう)」「Perdón(すみません)」と言うのですが、その際よくこの返事が返ってきます。そして、 謝罪で「Perdón(すみません)」 を使う時、 「No hay de qué 」と言われるとホッとしたりします。何故なら、この言葉には、「別に謝られるようなことは何もないよ」「君が謝る必要はないよ」というような意味合いが込められているからです。
¡Perdona! No he podido avisarle antes, es que estaba en una reunión.
メリダ古典演劇祭 (Festival Internacional de Teatro Clásico de Mérida)
長い間廃墟となっていたメリダのローマ劇場は、1910年から本格的な発掘が進められ1933年6月に、実にローマ時代以来初めての演劇が開催されました。しかし、スペイン市民戦争 (1936~1939) の前後を含め約20年近くこのローマ劇場で演劇が催されることはありませんでした。その後、1954年から「メリダ古典演劇祭 (Festival Internacional de Teatro Clásico de Mérida)」が開催されるようになり、今年は第67回目のフェスティバルが7月から8月末まで約一ヶ月にわたって催されました。現在は演劇だけではなく、様々なコンサートが開かれ、また映画も上映されています。今年は去年に続きコロナ下での開催でしたが、多少の制限はあったものの多くの人がこのフェスティバルを堪能することができました。
ローマ劇場 観劇席への入口外観(写真:筆者撮影)
私は初めての観劇となりましたが、毎年必ず観に行く常連さんも多いようです。メリダの夏は、日中は40度前後まで気温が上がるので心配していましたが、開演時間が22時45分と日本人の感覚ではかなり遅いこともあり、暑さも感じず気持ちよく観劇できました。作品は全てスペイン語なので、全部を理解するにはかなり難しいとは思いますが、大体のあら筋を下調べしておけば後はローマ劇場の雰囲気を十分楽しむことができます。今回私が観た「愛の市場(Mercado de amores)」は、紀元前約200年の劇作家プラウトゥスの喜劇でした。YouTubeで劇が終わって役者達が挨拶する場面が出ています。雰囲気を知りたい方はどうぞ。
もし、7月から8月にかけてスペインを訪れるなら、旅のルートにこの2000年以上も前に建築されたローマ劇場で行われる 「メリダ古典演劇祭 (Festival Internacional de Teatro Clásico de Mérida)」 を加えて、ローマ時代の人たちのようにローマ劇場での演劇やコンサート等を是非楽しんでみてください。きっと、観光のみでは味わえない旅の思い出になること間違いなしです!