ここでは、ちょっとしたスペイン語の言い回しや、ことわざ、話し言葉など、辞書には載っていない単語も含めて紹介していきます。スペイン語を勉強している方には言葉の幅が広がるお手伝いができればいいなと、スペイン語には興味ないという方には雑学として楽しんでいただければいいなと思っています。
今回は、いかにもスペインらしい単語を紹介します。
Tentempié-1. 間食、軽食 2. 起き上がり小法師
この「Tentempié」という言葉の由来を調べてみると「tente en pié」、日本語で言えば「立っていなさい」という命令形の言葉からきたようです。「pié」という単語は「【足首から下をさす】足」という意味で、「tente」は動詞「tener」の命令形で、この場合は「状態」を表す使い方がされていています。
この意味から、玩具の「起き上がり子法師」を指すことは何となく分かりますが、「間食、軽食」という意味になるのはずっと不思議な気がしていました。今回調べてみると、「少ない量の食べ物を摂ることにより、元気になり、立っていることができるようになる」という説明が語源辞書に載っていて納得しました。
なるほど、腹が減っては戦ができないどころか、自分の足で立っていることもできなくなるほどの空腹状態を解決するための「軽食、間食」が「Tentempié」ということのようです。長年の疑問が解決してスッキリしました。(笑)
¡Hola! ¿Tomamos un tentenpié?
ねえ!軽く食べに行かない?
Sí, estaría bien. Es que ya es la hora y tengo un poco de hambre.
うん、いいね。もうそういう時間だよね、それにちょっとお腹もすいてるし。
Entonces, vamos al bar de la esquina donde nos dan buen picho de tortilla de patatas.
じゃ、トルティージャ・デ・パタタス(ジャガイモ入りスペインオムレツ)がおいしい角のバルに行こう。
Me parece buena idea. ¡Vamos!
いいね。行こう!
どこへ行っても必ずバルがあるスペイン。バルのない街や村はスペインには存在しないよ!とスペイン人たちが言う通り、どんな小さな村でも必ずバルはあります。朝からコーヒーを飲みながら新聞をのんびり読むおじいさんや、正午前後で職場の休憩時間があるので、その際バルに行って同僚と「Tentempié」を楽しむサラリーマン達、仕事が終わって帰宅前の時間(午後8時過ぎごろ)に待ち合わせてピンチョを楽しむご夫婦や友人同士等、スペイン人にとってバルはとても身近で生活に密着した無くてはならない存在です。
人生を食べて飲んで謳歌するスペイン人が愛するバル。バルのない生活はスペインじゃないですね!皆さんもスペインにいらっしゃったらバルを思いきり楽しんでください!