スペイン ロマネスクへのいざない (1)

聖エウフェミア教会 – Iglesia de Santa Eufemia – パレンシア県(筆者撮影)

スペイン ロマネスクは、スペイン北部のみに存在する

ロマネスク様式が花開いたのは紀元11~12世紀にかけてというのが一般的。しかしスペインでは、13世紀に入ってもロマネスク様式が採用されていることが多い。また、12世紀末から13世紀はロマネスク様式からゴシック様式に移行する過渡期であり、ハイブリッドな教会もスペインでは多々見られる。

この時代、スペインはレコンキスタの真っ最中。そう、スペインはキリスト教世界とイスラム教世界の二つの相反する世界に分かれていた時代。この時代は、スペインという統一国が誕生する以前の複雑な歴史を持っている。スペインを旅していると気づくことの一つは、スペイン南部にはロマネスク建築が存在しないことだ。スペイン北部では至る所でロマネスク建築が見られるが、南部にはない。これは、スペイン南部がこの時代イスラム教世界だったからだ。

ロマネスクと巡礼の道 サンティアゴ・デ・コンポステーラ

また、スペインにはキリスト教三大聖地の一つ「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」があるが、そのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼が始まったのが10世紀。11世紀にはヨーロッパ中から多くの巡礼者が集まり、最盛期の12世紀には年間50万人を超える人たちが西の果てのこの地へ向かったというから驚きだ。サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼が活発化する時期とロマネスクの時代は一致する。巡礼者たちのための修道院、救護院、教会がロマネスク建築で多く建てられた。今では、これらのほとんどがひっそりと静かに、まるで息をひそめるかのように建っているが、11~12世紀当時はヨーロッパの様々な国、民族の巡礼者が集まる賑やかで色々な情報を交換する貴重な場所だったのだろうと想像すると不思議な気持ちになる。

聖フアン・バウティスタ教会 – Iglesia de San Juan Bautista – パレンシア県(筆者撮影)

ロマネスク建築と修道院の役割

ロマネスク建築について調べてみると、「フランス、スペイン北部、ドイツ、イングランド、イタリアと、これらに囲まれた地域で形成された建築で、東ヨーロッパなどの周辺部については、わずかながらロマネスク建築の特徴を持った教会堂が点在するが、本質的には西ヨーロッパで興った建築である。」(wikipedia参照)とある。

ロマネスクの発展には、修道院の役割が大きく、特にクリュニー修道院とシトー会の活動によるところが大きい。この時代の修道院は、単なる祈りと労働による共同生活の場所ではなく学問と文化を主導する役割を担っていた。そして修道士たちは、自給自足の共同体として、都市部だけではなく、俗世を離れ、辺境の地でも荒地や森林を開墾して自分たちの修道院を建設していった。前述したように、サンティアゴ巡礼に赴く巡礼者たちに宿舎として提供し、また病気に倒れた巡礼者たちを収容して治療を施したのも多くの修道院だった。修道士たちは、聖職者というだけではなく、農民、職人、技術者、医者、薬剤師、教師等の専門家として積極的に働き、共同体を維持していた。中世時代の修道院は、その当時最も先進的な生産組織であり、かつ学問と芸術の中心であった。ヨーロッパ各地にみられる地方色豊かなロマネスク建築は、これらの修道院の存在なしには考えられない。(「西洋建築の歴史」佐藤達生著より)

ロマネスク建築の特徴

ロマネスク建築の特徴としては、厚い壁と小さな窓、そして円形アーチが挙げられる。厚い壁は、石造りの天井が外側に向かって力を働かせる構造になっているため、その天井の重みを厚い壁で支えている。窓は小さく、大理石に似た粒子の細かい半透明の石、アラバスターと呼ばれる雪花石膏がよく見受けられる。円形のアーチはローマ風。全体的に重厚感があり、装飾も少ない。

しかし、少ない装飾の中に興味深いものがたくさん隠れているのもこのロマネスクの魅力の一つだと言えるだろう。神話や伝説上の動物や当時の楽器を持つ音楽士たち、聖書に基づくモチーフや悪霊を追い払うための顔などなど・・・。一つ一つゆっくりと時間をかけて観察すればするほど色々な発見がある。ゴシック建築のような高度な技術がまだ発達していなかった時代の建造物だが、1000年の時を超えて多くのことを私たちに語り掛けてくれる。

聖マリア教会 – Iglesia de Santa María – サラゴサ県(筆者撮影)

スペインのロマネスク建築の特徴

スペイン北部アストゥリアス地方には、ロマネスク様式以前の様式が存在する。プレロマネスク様式またはアストゥリアス芸術と呼ばれているものだ。ロマネスク様式は、前述したように西ヨーロッパにおけるグローバル化のような様式で、国が異なっていても共通するものが多くあるが、ここスペイン北部では独自の様式-プレロマネスク様式またはアストゥリアス芸術-が花開いていた。そこには、西ゴート (ゲルマン民族の一部族で、5世紀にイベリア半島で西ゴード王国を建てた) 、モサラべ (イスラム教徒の治下に混在したキリスト教徒のこと) 、そしてスペイン北部アストゥリアス独自の文化が融合して花開いたものである。

バルディオスのサン・サルバドール教会 – Iglesia de San Salvador de Valdediós – アストゥリアス州(筆者撮影)

これから少しづつスペイン北部に点在するロマネスクをこのブログで紹介していくつもりだ。特に、私が住むカスティーリャ・イ・レオン州にはロマネスク建築である教会、救護院、修道院が多く、ロマネスクの粋といわれるフロミスタの聖マルティン教会もここカスティーリャ・イ・レオン州にある。

スペインの建築物というとガウディのサグラダ・ファミリアやグラナダのアルハンブラ宮殿、セビリア大聖堂などが真っ先に頭に浮かんでくるかもしれないが、スペインのロマネスクの魅力もお伝えしたい。是非、スペイン観光のコースにロマネスク教会や修道院への訪問を加えて頂き、自分の目でみて、重厚感あふれる1000年もの歴史を持つ石たちに触れてほしい。

参考

スペイン・ロマネスク・アカデミー(日本)とAmigos de Románico

スペイン・ロマネスク美術の研究組織で、知識・普及・交流を目的にしている。写真も多く説明もわかりやすい。https://arej.jimdofree.com/ 

スペインでも「Amigos de Románico」という組織があり、本の出版や独自のウェブサイトでスペインのロマネスクに関して貢献している。スペイン語のみだが興味のある方はどうぞ。https://www.amigosdelromanico.org/

おいしいポタージュを召し上がれ!

寒くなってきました。私が住むサラマンカも最高気温が10℃前後で、最低気温は4~5℃ほど。  寒くなると食べたくなるものの一つは、ポタージュです。たっぷり野菜が入って体にも優しく、のど越しも良いポタージュは、病気の母が大好きだった食べ物でした。病院食でもこのおいしいポタージュがもっと普通に出ればいいのに…と漏らしていた言葉を思い出します。確かに、ポタージュ自体は日本でもよく知られている料理ですが、一般家庭で普通に作るメニューのひとつとは言い難いかもしれません。ここスペインの一般家庭では、よく色んな種類のポタージュを作って食べています。野菜嫌いの子供もポタージュにすると食べられるので、食事を作る親にとってはありがたい料理のひとつです。子供にもお年寄りにも食べやすく、それに何といっても美味しいポタージュを日本の方々にももっと食べてほしいので、3種類のポタージュを紹介します。

にんじんのポタージュ

クルトンを入れても美味しいですよ

材料:4人分

・人参                       中4本

・ジャガイモ                    中2個

・玉葱                       中1個

・ニンニク                     1片

・チキンスープストック(市販のものでも結構です)  1リットル

・白ワイン                     100ml

・塩、オリーブオイル                適宜

作り方

1.鍋に多め(大匙2~3杯)のオリーブオイルを入れて、ざっくりとみじん切りにしたニンニクと玉葱を入れて炒める。その後、輪切りにしたジャガイモと人参を加えてさらに炒める。

2.白ワインを入れ、ジャガイモと人参が少し柔らかくなるまで煮込む。

3.塩、スープストックを加えて中火で約30分間煮る。

4.具が柔らかくなったら、ハンドミキサーにかけて出来上がり。

*好みによって濃度を調節してください。もっとサラッとしたポタージュが好みであればスープストックを多めに入れてください。

*もし、自家製のスープストックを作るのであればご参考までに。

鶏ガラ1羽分/人参 大1本/玉葱 中½個/長ねぎ 1本/セロリ 1本/ローレル 1枚/水 1,3リットル を火にかけ沸騰したら中~弱火で1~2時間ほど煮る。その間灰汁を丁寧に何度も取り除く。火を止めた後は、濾してスープストックをとる。

かぼちゃのポタージュ

材料:4人分

・カボチャ                      750g

・玉葱                        中1個

・人参                        中1本

・長ねぎ                       中1本

・ニンニク                      1片

・ピーマン                      ½ 個

・ナチュラルトマト(市販の缶詰または完熟トマト)   100㏄

・オリーブオイル 大匙2杯

・塩                  適宜

作り方

1.玉葱、人参、長ねぎ、ニンニク、ピーマンをざっくりとみじん切りにし、鍋にオリーブオイルを多め(大匙2~3杯)に入れ、弱火でよく炒める。

2.野菜をいためている間、カボチャを賽の目切りにする。

3.1の野菜がクタクタに炒まったら、2の野菜を入れてさらに5分間ほど炒める。

4.次に野菜がヒタヒタなるまで水を入れ、塩をし、ナチュラルトマトを入れて弱火~中火で約1時間ほど煮る。(圧力鍋を使用すると、短時間でできます。)

5.野菜が柔らかく煮えたら火を止め、塩加減を見て調節し、ハンドミキサーにかけて出来上がり。

野菜たっぷりのポタージュ

材料:4人分

・人参                       中2本

・ジャガイモ                    中2個

・玉葱                       中1個

・長ねぎ                      1本

・緑黄色野菜                    適宜               (ほうれん草、不断草、インゲン、ブロッコリー等、なんでも残っている野菜を使う)

・ニンニク                     1片

・塩、オリーブオイル                適宜

作り方

1.全ての野菜を適当の大きさに切り、ヒタヒタの水と塩を入れて弱火~中火で約1時間ほど煮る。(圧力鍋を使用すると、短時間でできます。)

2.野菜が柔らかく煮えたら火を止め、塩加減を見て調節し、ハンドミキサーにかけて出来上がり。

3.皿に盛り、食べる際にバージン・オリーブオイルを少しかけて混ぜあわせて食べる。

*少し甘みが欲しければ、リンゴのコンポートを少し入れると、緑黄色野菜の苦みが消えて、食べやすくなりますよ。

レオン(León)へいこう!(1)

ここスペインでは、11月1日は諸聖人の日(Día de Todos los Santos)と呼ばれ、祝日となっています。そして翌日11月2日は死者の日(万霊節)です。今年は、1日が金曜日で3連休となったので久しぶりにレオン市(León)に行ってきました。

聖マルコス教会(Iglesia de San Marcos)(筆者撮影)

この日は、スペインの多くの人たちが実家に帰り家族と一緒に過ごします。そして、花を持って年に一回のお墓参りにいきます。最近では、こういう伝統的な過ごし方をする人は少なくなってきましたが、それでもまだまだ健在です。

聖フランシスコ公園(Parque San Francisco)の紅葉(筆者撮影)

レオンの魅力

レオン市は、スペイン、カスティーリャ・イ・レオン州にあり、高度837m、夏は涼しく冬は寒さが厳しい街です。かつてのレオン王国の首都で、その歴史は2,000年にもさかのぼります。レオンの魅力は、レオン市内を歩いて回ると感じることのできる居心地の良い空間、川に沿って伸びる緑地遊歩道を家族連れやお年寄り、カップルがのんびりとおしゃべりしながら散歩するそのゆったりと流れる時間、ロマネスク様式のサン・イシドロ教会(11~12世紀)、ゴシック様式の大聖堂(13世紀)、ルネッサンス様式のサン・マルコス教会(16~17世紀)、モデルニスモでガウディ建築のカサ・ボティネス(19世紀)に代表される各時代の建物が物語る歴史にあると言えるでしょう。

パパラギンダ通り(Paseo de Paparaguinda)を散歩する人たち(筆者撮影)
鳥居の除幕式(筆者撮影)

巡礼道にある街レオン

キリスト教の三大巡礼地に挙げられるサンティアゴ・デ・コンポステーラは、聖ヤコブ(スペイン語では聖サンティアゴ)の遺骸があるとされています。その巡礼地サンティアゴ・デ・コンポステーラへヨーロッパ各国から巡礼者が訪れていました。最盛期の12世紀には年間50万人を超えたというから驚きます。

今も、ユネスコの世界遺産に登録されている「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」は、年間約30万人の巡礼者が訪れていて、過去25年間で毎年その数が増えている人気のルートです。

そして、この「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の主要道はレオンの街を通っています。この「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」と和歌山の「熊野古道」は、1998年に姉妹道となりました。

そして、ここ巡礼路の主要地であるレオン市内には、レオン市と日本の姉妹交流、協力と歓迎の意味を込めてモニュメントも作られています。それは、「Ruta del Conocimiento(知の道)」と呼ばれ、巡礼者や日本人観光客のためにレオン市が作ったルートで、「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」にも重なっているものです。

ちょっと中心地から離れたレオン市入口にあるプエンテ・カストロ地区の公園内に、朱塗りの鳥居が建てられ、桜の木も植えられています。また、ルート内に5つの道標が設置してあり、それぞれの道標にはスペイン語と日本語のメッセージが書かれています。

日本から1万km以上離れた異国の地スペインで、レオン市が日本人観光客を歓迎し、思いがけなく日本の文化を感じる鳥居に出会うという不思議な体験ができます。旅の思い出に立ち寄って見てみるのも一興でしょう。春には、桜の花も見ることができますよ。

コルトとピリッと辛いムール貝のピンチョス   (筆者撮影)

バリオ・ウメド(Barrio Húmedo)VS バリオ・ロマンティコ(Barrio Romántico)

レオンに来て絶対行かなきゃいけないところ!旅の醍醐味は観光のみではありません。地元の人たちが行く気さくなバルやカフェに立ち寄り、まるで自分も地元の一人になった気分になれるようなところ、地元の人たちの素顔を垣間見ることができるところでのんびり過ごすことも旅の楽しみのひとつでしょう。

バリオ・ウメド(Barrio Húmedo)と呼ばれる地区は、昼も夜もとても賑やかなところです。数々のバルやレストランがひしめき合い、通りには冬でも外にテーブルが出て賑わっています。レオンのバルは、それぞれのバルのおつまみがあり、ピリッと辛めの揚げたてポテトチップスが食べたければここ、色んな種類のコロッケが食べたかったらここ、ムール貝だったらここ、という風に、食べたいおつまみで行く店を決めるのがここレオン風です。

最近は、バリオ・ロマンティコ(Barrio Romántico)と呼ばれる地区もとても人気があります。こちらは、バリオ・ウメドに比べるともう少し落ち着いた感じでしょうか。こちらの方が家族ずれが多いようです。サント・ドミンゴ広場からレオン大聖堂に向かって伸びるルア通りを挟んで両方の地区が広がっているので、ぶらぶら歩きながら3~4軒ほどバルに立ち寄りワインまたはビールなどと一緒にピンチョスをつまんでみてはいかがでしょうか。

数件バル巡りをしたい方にお勧めの注文方法は、「コルト(corto)」と呼ばれる小さいコップのサイズのビールとピンチョス。あまりお酒に強くない方は、「コルト・デ・クララ(corto de clara)」がいいかも。これは、小さいコップにソーダ水で割ったビールがでてきます。これだと飲みやすいので、数件はまわれますよ!この小さいサイズの「コルト(corto)」はマドリッドなどではないサイズのビールで、マドリッドで「ウン・コルト・ポルファボール(Un corto, por favor)」と注文しても、きょとんとした顔でウエイターから見られるのでご注意を!

週末はゆっくりバルでおしゃべり(筆者撮影)

レオンの食べ物とワイン

レオンで是非試していただきたい食べ物は、モルシージャとセシーナ、そして子羊料理でしょう。ワインはビエルソ地方のワインがお薦めです。また、レオンは地ビールも種類豊富なので、是非試してくださいね。マラガト地方の郷土料理「コシード」も一度は食べてみたい料理です。マドリッドの「コシード」とは異なり、最後にスープがでてきます。ワインの美味しいビエルソに合う郷土料理は「ボティン」です。また、レオンはジビエ料理も美味しいですよ。また、ビエルソ地方の焼き赤ピーマンは絶品です。お肉の添えやサラダにしても美味しいこの焼き赤ピーマン、是非お試しください。お土産に買って帰るのもいいですね。

マラガト地方のカストリ―ジョ・デ・ロス・ポルバサーレス(Castrillo de los Porvasales)
コシードを食べるなら是非この村で!(筆者撮影)

レオンのお薦めのお土産

まずは、チョコレート。レオンからバスで1時間のアストルガにはチョコレート博物館があり、これは、ヨーロッパで初めてチョコレートが生産されたところがアストルガだからです。カカオ90%というチョコレートや、モルシージャ味のチョコレートなど他ではお目にかかれない不思議な味のチョコレートもあります。

次に、同じアストルガのお菓子「アストルガのパイ(Hojaldres de Astorga)」と「アストルガのマンテカード(Mantecados de Astorga)」もお薦め。マンテカードは、小麦粉、砂糖、卵、バターを材料とするパウンドケーキやマドレーヌに似たお菓子です。

また、「テクラス(Teclas de Hojaldre)」と呼ばれるお菓子や「聖ギジェルモのリボン(Lazos de San Guillermo)」は、私も大好きなお菓子です。是非ご賞味あれ!

ビエルソ地方のワインもお薦めです。ビエルソ地方の特産品赤ピーマンの瓶詰も美味しいですよ。

食べ物以外には、大聖堂の前のお土産屋さんにあるサン・イシドロ教会の暦プレートや手作りのバインダーなどが買える紙のお店屋さん(Abadía)も私のお気に入りのお店です。

聖イシドロ教会バシリカの農業カレンダー

ぜひ、レオン市内、レオン県内の街を散策しながら、あなたのお気に入りを見つけてくださいね。

アストルガの大聖堂(筆者撮影)

レオン観光 情報

http://www.leon.es/leon_turismo/

アストルガのチョコレート博物館 情報

住所:アストルガ市 アベニーダ・デ・ラ・エスタシオン16番地(Avd. de la Estación 16 )
TEL:(34)987 616 220
開館時間:火~土 10:30~14:00、16:30~19:00(最終入館 13:30、18:30)          日・祝 10:30~14:00(最終入館 13:30)  
*月曜日・1月1日・1月5日・1月6日・5月22日・12月24日・12月25日・12月31日は休館    入場料:2,50€                                      ウエッブサイト: http://www.aytoastorga.es/turismo-y-ocio/MUCHA/index.html

レオンお土産・お店 情報

レオンの地元のお菓子はこれ!  http://lazosdesanguillermo.es/es/

「La Rosaleda]-レオン大聖堂の近くにあるレオンの伝統的な食べ物-セシーナ、お菓子、瓶詰の保存食、チーズ、ワイン等-が売ってあります。是非のぞいて見てください!   http://www.despensalarosaleda.com/

「Abadía 」-本当に、素敵な紙が豊富に揃っていて、紙が好きな私はあれもこれも欲しくなってしまうお店です。ウメド地区にあります。  http://encuadernacionabadia.blogspot.com/

かせいた―ドュルセ・デ・メンブリージョ(Dulce de Membrillo) スペインと日本の出会い

スペイン名ドュルセ・デ・メンブリージョ(Dulce de Membrillo)は、マルメロのジャムを煮詰めてかため羊羹のようにしたスペイン・ポルトガル特産の甘い保存食です。メンブリージョは、日本ではマルメロと呼ばれる果物です。渋みが強いので生で食することはできませんが、砂糖で煮て美味しいジャムまたはお菓子になります。実はこのお菓子、17世紀(1634年)に長崎に渡ってきました。そして、日本では「かせいた」と呼ばれるようになりました。なんでも、ポルトガル語の名前であるCaixa da Marmelada(カイシャ・ダ・マルメラーダ)から”カセイタ”という名前が生まれたと言われています。ちなみにCaixa da Marmeladaは、「マルメラーダの箱」という意味です。スペインのドュルセ・デ・メンブリージョ(Dulce de Membrillo)が日本の羊羹のように長方形の形をしていることを鑑みると、「箱型のマルメロ菓子」とでもいう意味だったのでしょう。

マルメロの果実。友人宅庭の収穫をお裾分けしていただきました。

この「かせいた」というお菓子、肥後細川家の初代細川忠興が気に入り、徳川幕府や京都の公卿たちへの献上品として用いられたとのことです。以後、肥後藩主細川家は「かせいた」を毎年4月に幕府へ献上し、この習わしは幕末まで継続されたそうです。そして、江戸時代から戦前まで現熊本県宇土市走潟町の現浜戸川河岸段丘地に、「かせいた」の原材料として使われていたマルメロが栽培され、肥後藩の貴重な献上品として「かせいた」を製造していたということ。

スペイン国内どこにでもあるごく普通の、全く飾り気のない庶民の食べ物が、日本、熊本に渡り、徳川幕府や京都の公卿たちへの献上品という上級社会の限られた人たちのみが食することができる特別な食べ物となり、まるで肥後細川ブランド品ともいえる高級な食べ物に変わったことに、好奇心をそそられます。

日本にポルトガル人がはじめて漂流したのが、1543年。そして、1580年から1640年までは、スペイン王がポルトガル王を兼ねる同君連合が成立していたので、1634年に「かせいた」がポルトガル人によって日本にもたらされたときは、正しくスペインとポルトガルがお互いに影響しあっていた時期です。

スペイン・ポルトガル人はその後日本国内から追放されますが、彼らが残したこの甘い食べ物は幕末まで200年以上「かせいた」として生き残り、当時の重要人物たちが喜んで食べていたことやお茶の際のお菓子として重宝がられたこと等を想像し、きっとその200年の間に「かせいた」の原型である「ドュルセ・デ・メンブリージョ」のことやポルトガル・スペイン人のことはすっかり忘れられていたのだろうな、などと色んなことに思いをはせることは興味深いものです。

実は、今から10年ほど前に熊本城内の城彩苑にある熊本城ミュージアムを訪れた際、スペインでよく食べ親しんでいたドュルセ・デ・メンブリージョ(Dulce de Membrillo)にそっくりなお菓子が展示されていることに気づき、ビックリして説明を読み、調べてみてこのことを知りました。カステラが、ポルトガル人たちによって「カスティージャ地方のお菓子」と呼ばれていたスペインのお菓子だということは結構知られていますが、この「かせいた」については全く初耳だったので驚いたのを覚えています。

さて、この「かせいた」は、明治以降すっかり忘れられていましたが、現在は細川家秘伝の銘菓を復元するという目的で、「加勢伊多」という名前で復活し、熊本市水前寺成趣園内にある古今伝授之間と隣接する茶屋で有料にて味わうことができます。最中の皮で薄く切った濃厚なジャムを挟んであり、上品なお菓子になっていました。ちなみに、マルメロとは言いますが、熊本ではすでに藩御用のマルメロ栽培は無くなったので、原料はカリンだそうです。

もしスペインにいらっしゃることがあれば、ぜひこのドュルセ・デ・メンブリージョ(Dulce de Membrillo)をご賞味ください。真空パック入りのものもスーパーなどで手軽に購入できるので、お土産にも喜ばれると思いますよ。お土産にされる際、是非肥後細川藩の「かせいた」のお話をされると更に話に花が咲くこと間違いなしです!

ここでは、ドュルセ・デ・メンブリージョ(Dulce de Membrillo)のスペイン版のレシピを紹介します。

さっそく我が家でもドュルセ・デ・メンブリージョを作ってみました

ドュルセ・デ・メンブリージョ(Dulce de Membrillo)

材料

・マルメロ(なければカリン)  1㎏(正味)                    

・砂糖             1㎏

・レモン汁           1個分

作り方

1、マルメロの皮をむき芯をとり、ザクザク小さく切る。

2、鍋に1のマルメロと、砂糖、レモン汁、水をヒタヒタに入れる。最初は強火で、煮立ったら中弱火でマルメロが柔らかくなるまで約15分ほど煮る。水分が多いようであれば、水分をきる。

3、2のマルメロをミキサーにかける。

4、ここで砂糖を入れ、もう一度火にかける。弱火で約一時間ほど時々かき混ぜながら煮詰める。

5、モッタリした感じになり、キャラメル色に近い色になったら火を消す。

6、熱いうちに長細い型に入れて、そのまま冷やす。冷えたら固まるので、好みの厚さに切ってパンに乗せたり、チーズと一緒に食べる。

スペイン式の食べ方は、チーズを切ってその上にのせて食べます。カナッペの上にチーズと一緒に乗せると美味!単にパンに塗って食べても美味しいですよ。

チーズと一緒にクルミものせて

切って容器に入れ、冷凍することもできます。是非、このスペインと日本の出会いの物語ある「かせいた」を作ってみてくださいね。

江戸時代の徳川幕府の面々や京都の公卿のみが食べられた肥後細川ブランド品の原型「ドュルセ・デ・メンブリージョ」(Dulce de Membrillo)を是非お試しください!

追記

この南蛮菓子の日本版「かせいた」についての動画があります。現在唯一、「かせいた」の由緒正しい技術を継承されてご自身で作られ、お茶会でお茶菓子として出されている茶道の村上美枝子先生にインタビューした貴重な動画です。雅美な菓子として復刻したこの「かせいた」についてのいきさつなども興味深いものです。是非、ご覧ください。

熊本と言えば「くまモン」!と肥後細川家の九曜紋の入ったお菓子(写真: 筆者撮影)

スペインでバードウォッチング!-鳥の名前 スペイン語 - 用語集(日本語からスペイン語)

ここでは、これまでこのブログに出てきたスペインに生息する野鳥の名前を、日本語名からスペイン語名を探すときに便利なようにアイウエオ順で集めてみました。スペインで野鳥観察されるとき、またはスペインの旅の途中で見かけた鳥のスペイン語名を知りたいときに、少しでもお役に立てれば幸いです。

ア行

・アオアシシギ(学名: Tringa nebularia / 西:Archibebe claro)

・アオガラ(学名: Cyanistes caeruleus / 西:Herrerillo común)

・アオカワラヒワ(学名:Chloris chloris/ 西:Verderón común)

・アオサギ(学名: Ardea cinerea / 西:Garza real)

・アカアシイワシャコ(学名:Alectoris rufa / 西:Perdíz roja)

・アカアシシギ(学名: Tringa totanus / 西:Archibebe común)

・アカゲラ(学名:Dendrocopos major / 西:Pico picapinos)

・アカトビ(学名:Milvus milvus / 西:Milano real)

・イエスズメ(学名:Passer domesticus / 西:Gorrión común)

・イソシギ(学名: Actitis hypoleucos / 西:Andarríos chico)

・イソヒヨドリ(学名:Monticola solitarius / 西:roquero solitario)

・イベリアカタシロワシ(学名:Neophron percnopterus / 西:Águila imperial ibérica)

・エジプトハゲワシ(学名:Neophron peronopterus / 西:Alimoche común)

・エナガ(学名: Aegithalos caudatus / 西:Mito)

・エリマキシギ(学名:Philomachus pugnax / 西:Combatiente)

・オオカモメ(学名:Larus marinus / 西:Gavión atlántico)

・オオバン(学名:Fulica atra / 西:Focha común)

・オカヨシガモ(学名:Mareca strepera/ 西:Ánade friso)

・オナガ(学名:Cyanopica cyanus / 西:Rabilargo)

・オナガムシクイ(学名:Sylvia undata / 西:Curruca rabilarga)

カ行

・カイツブリ(学名:Tachybaptus ruficollis / 西:Zampullín común o Zampullín chico)

・カケス(学名:Garrulus glandarius / 西:Arrendajo euroasiático 又は Arrendajo común) 

・カササギ(学名:Pica pica / 西:Urraca)

・カワセミ(学名: Alcedo atthis / 西:Martín pescador)

・カワラバト(学名: Columba livia / 西:Paloma barvía)

・カンムリガラ(学名:Lophophanes cristatus / 西:Herrerillo capuchino)

・カンムリヒバリ(学名:Galerida cristata / 西:Cogujada común)

・キアシセグロカモメ(学名:Larus michahellis / 西:Gaviota patiamarilla)

・キタヤナギムシクイ(学名: Phylloscopus trochilus / 西:Mosquitero musical)

・キョウジョシギ(学名: Arenaria interpres / 西:Vuelvepiedras)

・キンクロハジロ(学名:Aythya fuligula/ 西:Porrón moñudo)

・クイナ(学名:Rallus aquaticus / 西:Rascón)

・クロウタドリ(学名: Turdus merula / 西:Mirlo)

・クロガシラムシクイ (学名:Sylvia melanocephala / 西:Curruca cabecinegra)

・クロジョウビタキ(学名:Phoenicurus ochruros / 西:Colirrojo tizón)

・クロヅル(学名:Grus grus / 西:Grulla común)

・クロハゲワシ(学名:Aegypius monachus / 西:Buitre negro)

・コサギ(学名: Egretta garzetta / 西:Garceta común)

・コシアカツバメ(学名:Hirundo daurica / 西:Golondrina dáurica)

・ゴシキヒワ(学名:  Carduelis carduelis / 西:Jilguero)

・ゴジュウカラ(学名:Sitta europaea / 西:Trepador azul)

・コチドリ(学名:Charadrius dubius / 西:Chorlitejo chico)

サ行

・サヨナキドリ(学名: Luscinia megarhynchos / 西:Ruiseñor común )

・サンドイッチアジサシ(学名:Thalasseus sandvicensis / 西:Charrán patinegro)

・シジュウカラ(学名:Parus major / 西:Carbonero común)

・シメ(学名:Coccothraustes coccothraustes / 西:Picogordo común)

・シラヒゲムシクイ(学名:Sylvia cantillans / 西:Curruca carrasqueña)

・シロエリハゲワシ(学名:Gyps fulvus / 西:Buitre leonado)

・シロハラアマツバメ(学名:Tachymarptis melba / 西:Vencejo real)

・シュバシコウ(学名:Ciconia ciconia / 西:Cigueña blanca)

・スズメ(学名:Passer montanus / 西:Gorrión molinero)

・ズアオアトリ(学名:Fringilla coelebs / 西:Pinzón)

・ズグロムシクイ(学名:  Sylvia atricapilla / 西:Curruca capirotada)

・セアカモズ(学名:Lanius collurio / 西:Alcaudón dorsirrojo)

・セイタカシギ(学名:Himantopus himantopus / 西:Cigüeñuela común)

・セグロカモメ(学名:Larus argentatus / 西:Gaviota Reidora argéntea)

・セッカ(学名:Cisticola juncidis / 西:Cistícola buitrón)

・ソリハシセイタカシギ(学名:Recurvirostra avosetta / 西:Avoceta común) 

タ行

・タイリクハクセキレイ(学名:Motacilla alba / 西:Lavandera blanca)

・ダイサギ(学名:Egretta alba / 西:Garceta grande)

・タゲリ(学名:Vanellus vanellus / 西:Avefría)

・タシギ(学名:Gallinago gallinago / 西:Agachadiza común)

・タンシキバシリ(学名:Certhia brachydactyla / 西:Agateador europeo 又は Agateador común)

・チフチャフ (学名:Phylloscopus collybita / 西:Mosquitero común)

・チャイロツバメ(学名:Ptyonoprogne rupestris / 西:Avión roquero)

・チョウゲンボウ(学名:Falco tinnunculus / 西:Cernícalo vulgar)

・チョウシャクシギ(学名:Numenius phaeopus / 西:Zarapito trinador)

・チョウヒワシ(学名:Circaetus gallicus / 西:Águila culebrera)

・ツクシガモ(学名:Tadorna tadorna / 西:Tarro blanco)

・ツバメ(学名:Hirundo rustica / 西:Golondrina común)

・ツメナガセキレイ(学名: Motacilla flava / 西:Lavandera boyera)

・トビ(学名: Milvus migrans / 西:Milano negro)

ナ行

・ナベコウ(学名:Ciconia nigra / 西:Cigüeña negra)

・ニシイワツバメ(学名:Delichon urbicum / 西:Avión común)

・ニシコクマルガラス(学名:Corvus monedula / 西:Grajilla)

・ニシノビタキ(学名:Saxicola rubicola / 西:Tarabilla europea)

・ノガン(学名:Otis tarda / 西:Avutarda)

・ノビタキ(学名:Saxicola rubicola / 西:Tarabilla común)

ハ行

・ハイイロガン(学名:Anser anser / 西:Ansar común)

・ハシグロヒタキ(学名:Oenanthe oenanthe / 西:Collalba gris)

・ハシボソガラス(学名:Corvus corone / 西:Corneja negra)

・ハシビロガモ(学名:Anas clypeata / 西:Pato cuchara)

・ハジロコチドリ(学名: Charadrius hiaticula / 西:Cholitejo grande)

・ハタホオジロ(学名:Miliaria calandra / 西:Triguero)

・ハマシギ(学名:Calidris alpina / 西:Correlimos común)

・バン(学名:Gallinula chloropus / 西:Gallineta común)

・ヒガラ(学名:Periparus ater / 西:Carbonero garrapinos)

・ヒゲホオジロ(学名:Emberiza cia / 西:Escribano montesino)

・ヒメクマタカ(学名:Hieraaetus pennatus / 西:Aguililla calzada )

・ヒメチョウゲンボウ(学名:Falco naumanni / 西:Cernícalo primilla)

・ヒメヨシゴイ(学名:Ixobrychus minutus / 西:Avetorillo común)

・ヒドリガモ(学名:Anas penelope / 西:Ánade silbón)

・ヘラサギ(学名:Platalea leucorodia / 西:Espátula común)

・ホシハジロ(学名:Aythya ferina / 西:Porrón europeo)

・ボネリークマタカ(学名:Aquila fasciata / 西:Águila-azor perdicera)

マ行

・マガモ(学名: Anas platyrhynchos / 西:Ánade azulón)

・マキバタヒドリBisbita pratense(学名:Anthus pratensis / 西:Bisbita pratense)

・マダラヒタキ(学名: Ficedula hypoleuca / 西:Papamoscas cerrojillo)

・マミジロキクイタダキ(学名:Regulus ignicapilla / 西:Reyezuelo listado)

・ミソサザイ(学名:Troglodytes troglodytes/ 西:Chochín común)

・ミヤコドリ(学名: Haematopus ostralegus / 西:Ostrero)

・ムジホシムクドリ(学名:Sturnus unicolor / 西:Estornino negro)

・ムネアカヒワ(学名:Carduelis cannabina / 西:Pardillo común)

・モリバト(学名:Columba palumbus / 西:Paloma torcaz)

・モリヒバリ(学名:Lullula arborea / 西:Alondra totovía)

ヤ行

・ヤツガシラ(学名:Upupa epops / 西:Abubilla)

・ユリカモメ(学名:Larus ridibundus / 西:Gaviota reidora)

・ヨーロッパアマツバメ(学名:Apus apus / 西:Vencejo común)

・ヨーロッパセリン(学名: Serinus serinus / 西:Serín verdecillo)

・ヨーロッパチョウヒ(学名:Circus aeruginosus / 西:Aguilucho lagunero)

・ヨーロッパノスリ(学名:Buteo buteo / 西:Busardo ratonero)

・ヨーロッパヒメウ(学名: Phalacrocorax aristotelis / 西:Cormorán moñudo)

ラ行

・ワカケホンセイインコ(学名: Psittacula krameri / 西:Cotorra de kramer)

・ワタリガラス(学名:Corvus corax / 西:Cuervo)

スペインでバードウォッチング!-鳥の名前 スペイン語 - Glosario(用語集)(スペイン語から日本語)

ここでは、これまでこのブログに出てきたスペインに生息する野鳥の名前を、スペイン語名から日本語名を探すときに便利なようにアルファベット順で集めてみました。スペインでバードウォッチングされるとき、またはスペインの旅の途中で見かけた鳥のスペイン語名を知りたいときに、少しでもお役に立てれば幸いです。

《A》

・Abubilla(学名:Upupa epops / 日:ヤツガシラ)

・Agachadiza común(学名:Gallinago gallinago / 日:タシギ)

・Agateador europeo o Agateador común(学名:Certhia brachydactyla / 日:タンシキバシリ)

・Águila-azor perdicera(学名:Aquila fasciata / 日:ボネリークマタカ)

・Águila culebrera(学名:Circaetus gallicus / 日:チョウヒワシ)

・Águila imperial ibérica(学名:Neophron percnopterus / 日:イベリアカタシロワシ)

・Aguililla calzada(学名:Hieraaetus pennatus / 日:ヒメクマタカ )

・Aguilucho lagunero(学名:Circus aeruginosus / 日:ヨーロッパチョウヒ)

・Alcaudón dorsirrojo(学名:Lanius collurio / 日:セアカモズ)

・Alimoche común(学名:Neophron peronopterus / 日:エジプトハゲワシ)

・Alondra totovía(学名:Lullula arborea / 日:モリヒバリ)

・Ánade azulón(学名: Anas platyrhynchos / 日:マガモ)

・Ánade friso(学名:Mareca strepera/ 日:オカヨシガモ)

・Ánade silbón(学名:Anas penelope / 日:ヒドリガモ)

・Ansar común(学名:Anser anser / 日:ハイイロガン)

・Archibebe claro(学名: Tringa nebularia / 日:アオアシシギ)

・Arrendajo euroasiático 又は Arrendajo común(学名:Garrulus glandarius / 日:カケス)

・Andarríos chico(学名: Actitis hypoleucos / 日:イソシギ)

・Archibebe común(学名: Tringa totanus / 日:アカアシシギ)

・Avefría(学名:Vanellus vanellus / 日:タゲリ)

・Avetorillo común(学名:Ixobrychus minutus / 日:ヒメヨシゴイ)

・Avión común(学名:Delichon urbicum / 日:ニシイワツバメ)

・Avión roquero(学名:Ptyonoprogne rupestris / 日:チャイロツバメ)

・Avoceta común(学名:Recurvirostra avosetta / 日:ソリハシセイタカシギ)

・Avutarda(学名:Otis tarda / 日:ノガン)

《B》

・Bisbita pratense(学名:Anthus pratensis / 日:マキバタヒドリ)

・Buitre leonado(学名:Gyps fulvus / 日:シロエリハゲワシ)

・Buitre negro(学名:Aegypius monachus / 日:クロハゲワシ)

・Busardo ratonero(学名:Buteo buteo / 日:ヨーロッパノスリ)

《C》

・Carbonero común(学名:Parus major / 日:シジュウカラ)

・Carbonero garrapinos(学名:Periparus ater / 日:ヒガラ)

・Cernícalo primilla(学名:Falco naumanni / 日:ヒメチョウゲンボウ)

・Cernícalo vulgar(学名:Falco tinnunculus / 日:チョウゲンボウ)

・Charrán patinegro(学名:Thalasseus sandvicensis / 日:サンドイッチアジサシ)

・Chochín común(学名:Troglodytes troglodytes/ 日:ミソサザイ)

・Chorlitejo chico(学名:Charadrius dubius / 日:コチドリ)

・Chorlitejo grande(学名: Charadrius hiaticula / 日:ハジロコチドリ)

・Cigüeña blanca(学名:Ciconia ciconia / 日:シュバシコウ)

・Cigüeña negra(学名:Ciconia nigra / 日:ナベコウ)

・Cigüeñuela común(学名:Himantopus himantopus / 日:セイタカシギ)

・Cistícola buitrón(学名:Cisticola juncidis / 日:セッカ)

・Cogujada común(学名:Galerida cristata / 日:カンムリヒバリ)

・Colirrojo tizón(学名:Phoenicurus ochruros / 日:クロジョウビタキ)

・Collalba gris(学名:Oenanthe oenanthe / 日:ハシグロヒタキ)

・Combatiente(学名:Philomachus pugnax / 日:エリマキシギ)

・Cormorán moñudo(学名: Phalacrocorax aristotelis / 日:ヨーロッパヒメウ)

・Corneja negra(学名:Corvus corone / 日:ハシボソガラス)

・Correlimos común(学名:Calidris alpina / 日:ハマシギ)

・Cotorra de kramer(学名: Psittacula krameri / 日:ワカケホンセイインコ)

・Cuervo(学名:Corvus corax / 日:ワタリガラス)

・Curruca cabecinegra (学名:Sylvia melanocephala / 日:クロガシラムシクイ)

・Curruca capirotadaズグロムシクイ(学名:  Sylvia atricapilla / 日:ズグロムシクイ)

・Curruca carrasqueña(学名:Sylvia cantillans / 日:シラヒゲムシクイ)

・Curruca rabilarga(学名:Sylvia undata / 日:オナガムシクイ)

《D》

《E》

・Escribano montesino(学名:Emberiza cia / 日:ヒゲホオジロ)

・Escribano triguero(学名:Miliaria calandra / 日:ハタホオジロ)

・Espátula común(学名:Platalea leucorodia / 日:ヘラサギ)

・Estornino negro(学名:Sturnus unicolor / 日:ムジホシムクドリ)

《F》

・Focha Común(学名:Fulica atra / 日:オオバン)

《G》

・Gallineta común(学名:Gallinula chloropus / 日:バン)

・Garceta común(学名: Egretta garzetta / 日:コサギ)

・Garceta grande(学名:Egretta alba / 日:ダイサギ)

・Garza real(学名: Ardea cinerea / 日:アオサギ)

・Gavión atlántico(学名:Larus marinus / 日:オオカモメ)

・Gaviota patiamarilla(学名:Larus michahellis / 日:キアシセグロカモメ)

・Gaviota reidora(学名:Larus ridibundus / 日:ユリカモメ)

・Gaviota reidora argéntea(学名:Larus argentatus / 日:セグロカモメ)

・Golondrina común(学名:Hirundo rustica / 日:ツバメ)

・Golondrina dáurica(学名:Hirundo daurica / 日:コシアカツバメ)

・Gorrión Común(学名:Passer domesticus / 日:イエスズメ)

・Gorrión molinero(学名:Passer montanus / 日:スズメ)

・Grajilla(学名:Corvus monedula / 日:ニシコクマルガラス)

・Grulla común(学名:Grus grus / 日:クロヅル)

《H》

・Herrerillo capuchino(学名:Lophophanes cristatus / 日:カンムリガラ)

・Herrerillo común(学名: Cyanistes caeruleus / 日:アオガラ)

《I》

《J》

・Jilguero europeo(学名:  Carduelis carduelis / 日:ゴシキヒワ)

《K》

《L》

・Lavandera blancaタイリクハクセキレイ(学名:Motacilla alba / 日:タイリクハクセキレイ)

・Lavandera boyera(学名: Motacilla flava / 日:ツメナガセキレイ)

《M》

・Martín pescador(学名: Alcedo atthis / 日:カワセミ)

・Milano negro(学名: Milvus migrans / 日:トビ)

・Milano Real(学名:Milvus milvus / 日:アカトビ)

・Mirlo común(学名: Turdus merula / 日:クロウタドリ)

・Mito(学名: Aegithalos caudatus / 日:エナガ)

・Mosquitero común (学名:Phylloscopus collybita / 日:チフチャフ)

・Mosquitero musical(学名: Phylloscopus trochilus / 日:キタヤナギムシクイ)

《N》

《O》

・Ostrero(学名: Haematopus ostralegus / 日:ミヤコドリ)

《P》

・Paloma torcaz(学名:Columba palumbus / 日:モリバト)

・Paloma barvía(学名: Columba livia / 日:カワラバト)

・Papamoscas cerrojillo(学名: Ficedula hypoleuca / 日:マダラヒタキ)

・Pardillo común(学名:Carduelis cannabina / 日:ムネアカヒワ)

・Pato cuchara(学名:Anas clypeata / 日:ハシビロガモ)

・Perdíz roja(学名:Alectoris rufa / 日:アカアシイワシャコ)

・Picogordo común(学名:Coccothraustes coccothraustes / 日:シメ)

・Pico picapinos(学名:Dendrocopos major / 日:アカゲラ)

・Pinzón vulgar(学名:Fringilla coelebs / 日:ズアオアトリ)

・Porrón europeo(学名:Aythya ferina / 日:ホシハジロ)

・Porrón moñudo(学名:Aythya fuligula/ 日:キンクロハジロ)

《Q》

《R》

・Rabilargo(学名:Cyanopica cyanus / 日:オナガ)

・Rascón(学名:Rallus aquaticus / 日:クイナ)

・Reyezuelo listado(学名:Regulus ignicapilla / 日:マミジロキクイタダキ)

・Roquero solitario(学名:Monticola solitarius / 日:イソヒヨドリ)

・Ruiseñor común(学名: Luscinia megarhynchos / 日:サヨナキドリ )

《S》

・Serín Verdecillo(学名: Serinus serinus/ 日:ヨーロッパセリン)

《T》

・Tarabilla común(学名:Saxicola rubicola / 日:ノビタキ)

・Tarabilla europea(学名:Saxicola rubicola / 日:ニシノビタキ)

・Tarro blanco(学名:Tadorna tadorna / 日:ツクシガモ)

・Trepador azul(学名:Regulus ignicapilla / 日:ゴジュウカラ)

《U》

・Urraca(学名:Pica pica / 日:カササギ)

《V》

・Vencejo común(学名:Apus apus / 日:ヨーロッパアマツバメ)

・Verderón común(学名:Chloris chloris/ 日:アオカワラヒワ)

・Vencejo real(学名:Tachymarptis melba / 日:シロハラアマツバメ)

・Vuelvepiedras(学名: Arenaria interpres / 日:キョウジョシギ)

《W》

《XYZ》

・Zampullín común o Zampullín chico(学名:Tachybaptus ruficollis / 日:カイツブリ)

・Zarapito trinador(学名:Numenius phaeopus / 日:チョウシャクシギ)

スペインでバードウォッチング!-ガリシア州

9月上旬にガリシア州バイヨーナからアメリカ海岸、そしてパンションに行き、野鳥観察を楽しんできました。この辺りは海鳥も多く、遊歩道には海鳥を観察できる場所も作られていました。遊歩道は、散歩する人やジョギングを楽しむ人のための歩道と自転車道の両方があり、お天気も良かったこともあり家族連れやお年寄り、カップルや若者など多くの人たちが思い思いの方法で遊歩道を楽しんでいました。。

ア・ラマジョサ特別自然保護区

ミニョール川河口地帯と海岸近くの沼地には、様々な鳥たちが生息しています。引き潮時には、忙しそうにお食事中の鳥たちが、そのユーモラスな姿を見せてくれます。沼地のほうに行くと、沢山のカモメとともにアオサギやコサギなども結構見られますよ。今回は、飛んでいるカワセミも見ることができました。今回の散歩で見れた鳥たちは、以下の通り。

・サンドイッチアジサシ(学名:Thalasseus sandvicensis / 西:Charrán Patinegro)

・ユリカモメ(学名:Larus ridibundus / 西:Gaviota Reidora)

ユリカモメ(学名:Larus ridibundus / 西:Gaviota Reidora)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・キアシセグロカモメ(学名:Larus michahellis / 西:Gaviota Patiamarilla) 

キアシセグロカモメ(学名:Larus michahellis / 西:Gaviota Patiamarilla)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・オオカモメ(学名:Larus marinus / 西:Gavión Atlántico) 

オオカモメ(学名:Larus marinus / 西:Gavión Atlántico) / 写真 アルベルト・F・メダルデ

・ヨーロッパヒメウ(学名: Phalacrocorax aristotelis / 西:Cormorán moñudo)

ヨーロッパヒメウ(学名: Phalacrocorax aristotelis / 西:Cormorán moñudo)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・キョウジョシギ(学名: Arenaria interpres / 西:Vuelvepiedras)

キョウジョシギ(学名: Arenaria interpres / 西:Vuelvepiedras)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・ミヤコドリ(学名: Haematopus ostralegus / 西:Ostrero)

ミヤコドリ(学名: Haematopus ostralegus / 西:Ostrero)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・ハマシギ(学名:Calidris alpina / 西:Correlimos común)

ハマシギ(学名:Calidris alpina / 西:Correlimos común)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・チョウシャクシギ(学名:Numenius phaeopus / 西:Zarapito trinador)

チョウシャクシギ(学名:Numenius phaeopus / 西:Zarapito trinador)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・アカアシシギ(学名:Tringa totanus / 西:Archibebe Común)

アカアシシギ(学名:Tringa totanus / 西:Archibebe Común)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・アオアシシギ(学名:Tringa nebularia / 西:Archibebe Claro)

アオアシシギ(学名: Tringa nebularia / 西:Archibebe Claro))/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・イソシギ(学名: Actitis hypoleucos / 西:Andarríos Chico)

イソシギ(学名: Actitis hypoleucos / 西:Andarríos Chico)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・ハジロコチドリ(学名: Charadrius hiaticula / 西:Cholitejo grande)

ハジロコチドリ(学名: Charadrius hiaticula / 西:Cholitejo grande)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・カワセミ(学名: Alcedo atthis / 西:Martín Pescador)

・タイリクハクセキレイ(学名:Motacilla alba / 西:Lavandera blanca)

タイリクハクセキレイ(学名:Motacilla alba / 西:Lavandera blanca)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・ヨーロッパセリン(学名: Serinus serinus / 西:Serín Verdecillo)

ヨーロッパセリン(学名: Serinus serinus/ 西:Serín Verdecillo) / 写真 アルベルト・F・メダルデ

・マダラヒタキ(学名: Ficedula hypoleuca / 西:Papamoscas cerrojillo)

マダラヒタキ(学名:Ficedula hypoleuca / 西:Papamoscas cerrojillo) / 写真 アルベルト・F・メダルデ

・キタヤナギムシクイ(学名: Phylloscopus trochilus / 西:Mosquitero musical)

キタヤナギムシクイ(学名: Phylloscopus trochilus / 西:Mosquitero musical)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・アオサギ(学名: Ardea cinerea / 西:Garza Real)

アオサギ(学名: Ardea cinerea / 西:Garza Real)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・コサギ(学名: Egretta garzetta / 西:Garceta Común)

コサギ(学名: Egretta garzetta / 西:Garceta Común)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・マガモ(学名: Anas platyrhynchos / 西:Ánade Azulón)

マガモ(学名: Anas platyrhynchos / 西:Ánade Azulón)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・クロウタドリ(学名: Turdus merula / 西:Mirlo)

クロウタドリ(学名:Turdus merula / 西:Mirlo)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・シジュウカラ(学名:Parus major / 西:Carbonero Común)

シジュウカラ(学名:Parus major / 西:Carbonero Común)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・ヒガラ(学名:Periparus ater / 西:Carbonero Garrapinos)

ヒガラ(学名:Periparus ater / 西:Carbonero Garrapinos)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・イエスズメ(学名:Passer domesticus / 西:Gorrión Común)

イエスズメ(学名:Passer domesticus / 西:Gorrión Común)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・セッカ(学名:Cisticola juncidis / 西:Cistícola buitrón)

セッカ(学名:Cisticola juncidis / 西:Cistícola buitrón)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・モリバト(学名:Columba palumbus / 西:Paloma Torcaz)

モリバト(学名:Columba palumbus / 西:Paloma Torcaz)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ

・カワラバト(学名:Columba livia / 西:Paloma Bravia)

・ハシボソガラス(学名:Corvus corone / 西:Corneja negra)

ハシボソガラス(学名:Corvus corone / 西:Corneja negra)/ 写真 アルベルト・F・メダルデ
遊歩道から見える沼地

スペインでも双眼鏡を首から下げて野鳥観察をしてみませんか?               日本には生息していない珍しい鳥たちに出会えるかもしれません。きっとまた違った角度からスペインの旅の楽しみを味わえると思いますよ。

スペインで家庭菜園!日本の野菜もスペインの野菜もなんでも作っちゃえ!

元気いっぱいの野菜たち

私が住む村では、村の役場が希望者に家庭菜園用の土地を貸し出してくれるサービスがあります。一区画約200平方メートルの広さで、貸し出し料金は水道料金込みで年間50ユーロ(約6000円)。友人から誘われてこの広い土地に野菜を植え始めてから早6年目。今では、夫と2人で毎年奮闘中です。

ここカスティーリャ・イ・レオン州は、地形がメセタ(台地)と呼ばれる広大な乾燥高原。年間平均降水量は、サラマンカ県では408㎜、平均気温は12,1℃。ちなみに日本は約1700mm、東京の年間平均気温は15,4℃。夏は比較的暑いけれど、冬は結構寒い地方です。ただ、乾燥しているので体感温度は低く、夏はクーラー無しでも十分暮らしていけます。冬は寒いので、セントラルヒーティング完備の家が一般的です。毎月の平均日照時間は230時間、日本は154時間。太陽の光をたっぷり浴びた、おいしい野菜がたくさん収穫できます。

せっかくなので、できれば八百屋さんに売っていない野菜や品種を植えたいと思い、サラマンカでは見かけない日本の野菜なども作って楽しんでいます。また、お店ではあまりお目にかけない種類のトマトやトウモロコシなども植えています。

茄子、青ピーマン、黄色いパプリカ、ミニトマト、トマト、ルバーブ

日本の野菜は、かぼちゃ、枝豆、水菜、スナップエンドウなど。カボチャは、スペインのカボチャとハロウィーン用のカボチャを植えています。トマトは、熟れると実が柔らかくなるので殆んど市場には出回っていないけれど、畑仲間の中では有名な黒トマトや2年ほど前から見かけるようになった青トマトも仲間入り。実がしっかりしたトマトを日本人は好みますが、この黒トマトは実が柔らかく、塩をちょっと振ってエキストラ・バージン・オリーブオイルをかけて食べると、しっかりしたトマトの味とオリーブオイルがその味を引き立てて最高の味です。赤トマトはそのままも美味しいですが、トマトソースにしても絶品。スペインはトマトの種類も豊富です。

青トマトが熟す前はまるで茄子のような色
黒トマト、青トマト、ピンクトマト、赤いトマト
ズッキーニの花は天ぷらに
左からかぼちゃ、ズッキーニの花、インゲン、ズッキーニ、ピミエントス・デ・パドロン(獅子唐)の天ぷら
茹でたジャガイモ、茹でたインゲンにオリーブオイルで炒めた長ネギのみじん切りをのせ、最後に自家製トマトソースをかけて
日本のかぼちゃとスペインのカボチャ

毎年、新しい品種の野菜を作って、自分たちの好みの野菜を発見するのは楽しいものです。それに、同じように村の土地を借りて野菜作りを楽しんでいるスペインの人たちとの交流も野菜作りの醍醐味のひとつでしょう。枝豆や日本のかぼちゃを畑のお隣さんたちにお裾分けし、食べ方やレシピを教えたり、逆に私たちが作っていない野菜を頂いたり・・・。枝豆は、こちらの和食レストランでも付け出しで食べたことがあり知っているというスペイン人も多く、人気があります。日本のかぼちゃは皮が硬くて切りにくいということもあり、残念ながらイマイチ不人気です。

皆口をそろえて言いますが、一番おいしい野菜はトマトです。お店で売っているトマトは殆んど匂いもしませんが、一個一個はさみで切るごとにプーンとトマトの匂いがして、幸せな気持ちにしてくれます。皆、トマトを食べたいばっかりに一生懸命畑に精出しているといっても過言ではありません。トマトは、前述したようにそのまま塩とオリーブオイルをかけて食べたり、ガスパッチョにしたり、トマトソースを作ったり。また、洗ってそのまま丸ごと冷凍して料理に使ったりでき、とても便利です。トマトジャムにして、カナッペ用にクラッカーにトマトジャムを塗りオイルサーディンをのせて食べるのもお薦めの食べ方のひとつです。

今回は、トマトソースとトマトジャムのレシピを紹介します。

基本のトマトソース

材料:完熟トマト 1㎏

   玉葱    100g

   ニンニク  2片

   エクストラ・バージン・オリーブオイル   50g

   黒砂糖(白砂糖でもよい)   30g

   塩

作り方

1. ニンニクと玉葱はみじん切り、トマトはざく切りにする。

2. 鍋にオリーブオイルを入れ火にかけ、1のニンニクと玉葱を気長に弱火で10分ほど炒める。

3. トマト、黒砂糖、塩を入れて火を強めて中火で水分が飛び約半分の量になるまで炒める。

*この基本のトマトソースに人参、ピーマン、セロリ、バジルなどを加えても美味。

*基本のトマトソースは、肉、魚、野菜料理に使ったり応用が利きます。バジル入りのトマトソースは、我が家のパスタ用ソースの定番です。

トマトジャム

材料:トマト   1㎏

   白砂糖   500g

   レモン汁  1/2個(好みで)

作り方

  1. トマトの皮をむいてざく切りにする。(皮が剥きにくいときは、十字の切り込みを入れ熱湯につけて皮を剥くと剥きやすくなる。)
  2. 鍋にトマト、白砂糖、好みでレモン汁を入れて30分~1時間ほど置く。
  3. 最初は強火で、沸騰したら弱火で灰汁を取りながら木べらで気長に時々かき混ぜながら45分位煮る。(少し緩めで火を止め、
  4. ハンドミキサー(ブレンダー)にかける。

フライパンで焼いた鶏肉や豚肉に、トマトジャムを付けて食べてもおいしい。

新鮮なトマトが手に入ったら、是非試して食べてみてくださいね。

新世界発見ニュース第一報をもたらされた町バイヨーナ(Baiona)

ガリシア州のポンテべドラ県にあるバイヨーナは、大西洋に面する港町。この町は人口1万2千人(2018年統計)ほどですが、夏にはスペイン国中から避暑に来る人達でにぎわいます。海辺の散歩道を歩くと、魚介類満載のレストランやバル、観光客用のお店、お洒落なマリンウエアのお店などが並んでいて、ぶらぶら散歩するだけでも楽しい町です。

海沿いのこじんまりとした町バイヨーナ

この町は、現在パラドール(国立ホテル/4つ星)として使われているモンテレアル城またはバイヨーナ城で有名です。この大西洋に突き出したモンテレアル半島に、12世紀から16世紀にかけて要塞として建設されました。16世紀から17世紀にかけて作られた周囲約2㎞にわたる城壁に沿って遊歩道が作られていて、外洋からの風に当たりながら散歩するのはとても気持ちいいものです。特に私が訪ねた2019年9月上旬は、まだ夏のバカンスを楽しむ人たちがいるものの、7月8月に比べグッと観光客も減り落ち着いた雰囲気。それに日差しも真夏のようには強くなく、でも海風は心地よい、という丁度良い季節です。

ここからパラドールへ

このバイヨーナ、実は歴史的には重要な町で、欧州の中で一番最初に新大陸発見ニュースがもたらされた町なのです。1493年3月1日、コロンブス第1回目航海の際、マルティン・アロンソ・ピンソンに率いられたピンタ号がスペインへの帰還で最初に寄港した港、それがバイヨーナ港でした。

その歴史的出来事を記念し、毎年3月1日には「ラ・アリバーダ」(La Arribada/入港・到着という意味)と呼ばれる中世のお祭りが催されるとか。

www.baiona.org より

ちなみに、バイヨーナとアンダルシア地方ウエルバ県にある町パロス・デ・ラ・フロンテーラ(Palos de la Frontera)は姉妹都市ですが、これは、パロス・デ・ラ・フロンテーラがコロンブス第1回目航海の際、1492年8月3日にスペインを出港した時の町だったからです。

さて、バイヨーナは魚介類料理がおいしいことで有名なので、地元の人がお薦めのレストランに行きました。「カサ・リタ」(Casa Rita)というレストラン。決して安いレストランではないけれど、キビキビとしたプロのウエイターとそのサービスは確かなものでした。そして2時間以上かけてのんびりと食事をするこの至福の時間は、今どきの日本の食べ物屋さんで2時間限定です、などど時間を気にしながら食べるところでは味わえない、充実した食事の時間となりました。

サンブリーニャ(Zamburiña)と呼ばれるホタテ貝に似た二枚貝のこの貝、今まで白っぽい色のサンブリーニャ貝しか食べたことがなかったけれど、ここ「カサ・リタ」で出たのはこの辺り特産のサンブリーニャで、黒っぽい貝でした。普通のに比べて一回り位大きく、身がしまって弾力があって食べ応えがあり、味も濃厚でとても美味しかったです。オリーブオイルを好みでかけても美味しく、貝独自の味を消すことなく貝そのものの味を引き立てるのに相性の良いアルベキーナ(arbequina)というオリーブの種類のオイルを選んであったのも納得でした。

サンブリーニャ貝(Zamburiña)

もちろん食事と一緒に飲むのは地元ガリシア州の白ワイン、リアス・バイシャス(Rías Baixas)のワイナリー、テラス・ガウダ(Terras Gauda)。その上質な果実味の飲みやすいワインは私もお気に入りのひとつ。日本で地産地消を奨励していますが、ここガリシアに来たら地元でとれた魚介類と地元で作る白ワインのコンビネーションに勝るものはないでしょう

さて、バイヨーナから約5,5㎞ほど海沿いの遊歩道に沿って歩いていくと、1時間ちょっとでアメリカ海岸(Playa América)と呼ばれるビーチに着きます。アメリカ大陸で一旗揚げて帰ってきたスペイン人の人たちが多く住み始めたことがその名の由来とか。私が最初に訪れた25年前は、本当に真夏でもビーチにいる人は少なかったのですが、今では、場所を探すのにも苦労するほど人気のビーチになっています。大西洋は地中海とは比べ物にならないほど海水が冷たいにもかかわらず、9月だというのにかなりの人が泳いでいました。

サンダルを脱いで、チョットひんやりする海水に足を入れながらビーチが終わるパンション(Panxon)の町まで散歩してみるのも一興。私以外にはアジア人に出会うこともなく、海に夕日が沈む時間(ちょうど9時ぐらいでした)までゆっくり過ごしました。パンションに着いて、海に面したバルに立ち寄り、ちょっと白ワインとマテ貝(navajas)をたのみバルにいる他のスペインの人たちを見ると、みなそれぞれが楽しそうに友人や恋人、または家族とおしゃべりしながらビールやワインを飲んでいます。ああ、これがスペイン的な人生の楽しみ方だなと実感しました。

アメリカ海岸から見えた夕日

どこへ行っても観光客だらけ、特にスペイン人以外の観光客が多いマドリッドやバルセロナに比べ、ここバイヨーナやパンションの町はほとんどが地元の人かスペイン人観光客という町なので、遠い異国に来たという気分に浸れるかも。なにより、スペイン的な人生の楽しみ方をあなたも味わえることでしょう。

バイヨーナのパラドール 情報(英語・スペイン語・フランス語等)

https://www.parador.es/es/paradores/parador-de-baiona?gclid=EAIaIQobChMI1PaH3cXH5AIVSUHTCh0KwQGMEAAYASAAEgJ-NfD_BwE&gclsrc=aw.ds

バイヨーナ 観光情報(英語・スペイン語・フランス語等)

http://www.baiona.org/web/turismo/inicio

スペインを車でまわる!レンタカーでスペインを周る方、必見!

日本の約1,3倍の国土面積を持つスペイン。でも、高速道路は南北東西に延びていてとても便利です。車での移動は時間の節約にもなり、また公共交通機関では訪ねることができない小さい村などにも立ち寄ることができ、スペイン観光にお薦めの交通手段です。

そこで、スペインを車で観光するために事前に知っておいた方が良い情報を提供します。

1. 運転に当たっての注意点

交通安全規則

禁止事項運転中の携帯電話の使用。ただし、ハンズフリーの電話に関しては使用しても大丈夫です。                                          義務付け事項シートベルトの着用。これは、運転者のみではなく、乗車している全員のシートベルト着用が義務付けられています。                            黄色の反射ベストの着用。高速道路に限らず、車道や路肩に車を止めて車の外に出る場合は、黄色の反射ベストの着用が義務付けられています。                       三角停止板(三角表示板)の設置。一定の時間車を車道や路肩に止める必要がある場合は、三角停止板(三角表示板)の設置が義務付けられています。

制限速度に注意

制限速度は日本より早く、高速道路の制限速度は時速120キロ。また、細かく道路の広さなどにより制限速度が異なります。一般的な制限速度は次の通りですが、通りの右側にある制限速度標識に注意しながら運転した方が無難です。実際、同じ道でも、学校の前などに差し掛かるといきなり時速50キロ制限から30キロ制限となったりして、慌ててブレーキをかけ速度を落とさなければならない場面も。

  • 高速道路:120 Km/h
  • 国道:100 Km/h (片側2車線以上の道路、および緊急自動車用の専用車線または幅広車線を有する道路)
  • 一般道路:90 Km/h 
  • 市街地:50 Km/h (スクールゾーンでは、30 Km/h)

街中は一方通行が多い

スペインの街中、特に歴史のある街では一方通行が多いことにも注意が必要です。日本のように超狭い道路の離合に悩まされることは少ないという利点はありますが。また、目的地に着くのに結構時間がかかるので、時間には余裕をもったほうがよいでしょう。

信号機ついて

街中では、もし車用の信号が青でもそれなりに注意する必要があります。というのも、歩行者が赤信号でも平気で渡っているからです。どうかすると、大通りで車の量が多いところでも平気で横断しています。お年寄りで走ったりできないにもかかわらず、強引に点滅信号で横断歩道を渡ろうとする人や、小さな子供連れで手を引きながら走ってわたる親子も多々見かけます。ただ田舎に行くとほとんど信号機はなく、ラウンドアバウト(ロータリーのような円形交差点)が多いです。このラウンドアバウトでは左優先ということをお忘れなく。また村の入口に赤信号があるときは、車の速度を落とすと黄色の点滅に代わりそのまま通り抜けることができます。

速度レーダー

スペイン国内では速度レーダーが数多く設置されています。そして、かなり厳しく取り締まりが行われているので、制限速度10キロ未満のオーバーでも罰金の対象になります。この速度レーダーのカメラによって写真を撮られ、スペイン旅行から帰ってしばらくしたら日本にまで罰金支払い請求書が送ってきた!という事例もあるようなので、スピード違反には十分気を付けた方が良いよいでしょう。

2. 駐車について

スペインの路上有料駐車は、青色区、緑色区、オレンジ色区の色分けがしてあります。各都市により多少の違いはありますが、一般的には次のような決まりがあります。

  • 青色区(Zona Azul)-有料駐車場で、その近辺に自動券売機があります。駐車制限時間は、都市により異なり2時間から4時間くらいです。
  • 緑色区(Zona Verde)-住民のための制限時間のない有料駐車場で、住民ではない人が駐車する場合は、各都市によって2時間ほどの時間制限があります。また、この区の特徴としては、住民でない人の駐車料金が割高になっていることです。
  • オレンジ色区 (Zona Naranja)-各都市によって異なり(オレンジ色区が無い街も多いです)、住民のみが駐車できる街もあれば、住民以外も駐車できる街もあり、注意が必要です。

この路上有料駐車場を利用する場合は、有料駐車場近辺に自動券売機があるので、停める時間分だけお金を投入し、レシートが出てきたらそのレシートを外から見えるようにダッシュボードの上に置いてから車を出ます。駐車違反を取り締まる人が一日中チェックしてまわっていて、レシートのない車や、時間超過の車には罰金の切符を切っているので、くれぐれも時間超過などには気を付けて下さい。

その他、白色や黄色の線が引いてあるところもありますが、白色は無料駐車可能区で、誰でも時間制限無しで駐車できます黄色は駐車禁止区です。黄色で車線やバッテンが書かれていることが多いのでわかりやすいでしょう。

3. チャイルドシート

基本的に、136cm以下の子供は、認証されたチャイルドシートが必要です。また、チャイルドシートを使用していても、前方の座席に136㎝以下の子供を載せることは禁じられています。また、赤ちゃんを抱っこして載せることも禁じられています。赤ちゃん用の認証されたチャイルドシートが必要となります。

4. 注意事項

もし、車内に荷物を残していく場合は、路上駐車場ではなくいわゆる管理人のいる駐車場(Parking)を利用した方が賢明でしょう。というのも、窓から見えるところに荷物を残すと窓ガラスを割られて盗難に遭う危険性が高いからです。カーステレオやナビなどもダッシュボードの中に収納して下さい。後ろのトランクに荷物を入れておく場合は、駐車場に着いた時点でのトランクの開け閉めも避けた方が安全です。

5. レンタカー

スペインでレンタカーを借りるには、年齢が21歳以上でなければいけません。また、ほとんどのレンタカー会社にて、運転者は運転歴1~2年以上を求められます。レンタカーを借りるにはクレジットカードが必要なので、なので、この点も注意が必要です。

6. 情報

スペイン観光公式サイト

https://www.spain.info/ja/informacion-practica/consejos-viaje/consejos-practicos/conducir_en_espana/