今日(2025年4月28日)はサラマンカの人にとって特別な日。ルーネス・デ・アグアス(Lunes de Aguas)と呼ばれるお祭りの日です。このお祭り、現代に生きる私達にはビックリするようなルーツを持つお祭りですが、地元の人達は自分たちの伝統文化に誇りをもって楽しんでいるようです。
サラマンカ大聖堂(写真: 筆者撮影)
イースターの後のお祭り
キリスト教徒の国スペインでは、他のキリスト教徒の国々と同様に復活祭を祝う様々なお祭りがあります。サラマンカのルーネス・デ・アグアス(Lunes de Aguas)は復活祭の月曜日の次の月曜日に祝われ、一般的には復活祭の翌日の月曜日にお祭りが多いので、ひと呼吸おいてこのお祭りが行われることも特徴の一つかもしれません。
このことがよっぽど衝撃的なものだったのか、フィリッペ2世は、四旬節と聖週間の間、娼婦たちはサラマンカを離れ、対岸にある売春宿に閉じこもらなければならないという勅令を出します。つまり、娼婦たちは1ヶ月以上サラマンカの街から追い出され、学生等の男性たちは復活祭の月曜日の次の月曜日(ルーネス・デ・アグアス)まではジッと我慢していなければならなかったという訳です。そして、ルーネス・デ・アグアス(Lunes de Aguas)の月曜日には、堰を切ったように娼婦たちはボートで街に戻りました。
貝の家の窓(写真: 筆者撮影)
ルーネス・デ・アグアス(Lunes de Aguas)のお祭りに欠かせないオルナッソ(Hornazo)
ルーネス・デ・アグアス(Lunes de Aguas)の午後は、学校は勿論のこと様々な職場もお店も全て休みとなり、街中には人っ子一人いません。サラマンカの人達は皆、トルメス川沿いの原っぱでオルナッソ(Hornazo)を囲んで家族や友人たちとのピクニックを楽しんでいるからです。
大停電(Apagón)でもなんのその!
偶然、今日はスペイン中で大停電(Apagón)が起きたのですが、幸いここサラマンカはスペインの中でも電気の復旧が早く、約3時間半程の停電ですみました。でも、もともと午後はサラマンカ中のお店も役所も閉まってしまうルーネス・デ・アグアス(Lunes de Aguas)の日だったので、あまり大きな被害はなかったようです。その上、サラマンカのほとんどの市民は、お天気に恵まれたこともあり、トルメス川沿いでオルナッソ(Hornazo)を囲んでピクニックをしていたので、あまり電気を恋しく思うこともなかったとか。今年は特に大勢のサラマンカの人達が川沿いで楽しんだようです。