カンタブリア州は、州都サンタンデールをはじめ有名どころの観光地はカンタブリア海の海岸沿いに連なっています。スペイン旅行をされた方の中には、スペインを代表する建築家ガウディの「エル・カプリチョ」という建物があるコミージャス(Comillas)や海岸線から少し内陸部に入ったところにあり14世紀から18世紀の建物が残存する古く美しい街並みのサンティジャーナ・デル・マール(Santillana del Mar)を訪れたことがあるのではないでしょうか。もしかすると、サンティジャーナ・デル・マール(Santillana del Mar)の近くにあるアルタミラ洞窟まで足を延ばされたかもしれません。
村に入り、ぶらぶらと散歩していると、他の建物とは異なる立派な邸宅(Palacio)がありました。正面門の上部には、かなり大きな家紋が彫られています。現在ホテル兼レストランとして活躍しているディアス家、カッシオ家、カルデロン家、ミエル家の邸宅(Palacio de los Díaz de Cossio, Calderón y Mier)です。この邸宅は、1715年に建てられたマドリードのバロック(barroco madrileño)様式と地元の典型的な建築様式が融合した建物で、柱に3つの半円アーチを持つ中央部分と、それを挟む2つの高い塔で構成されています。
実際、ロマネスク様式の教会にはゾディアックが描かれていることがある。興味深いことは、星によって影響を受けるという占星術は、キリスト教の中では軽蔑すべき異教徒たちの迷信と考えられていた。では何故、天球上の12星座を示すゾディアックを教会の入口の装飾に使ったのだろうか?これは、天球上の12星座を示すゾディアックが示すものは、農業暦のようなものを指していると考えられている。つまり、ロマネスク芸術では、神が絶対的な支配者である1年の月の時系列的なサイクルであり、「時間の支配者である神」という意味が与えられていたのだ。(「Iconografía y Simbolismo Románico 」(「ロマネスク様式 図像と象徴」筆者訳) David de la Garma Ramíez 著 出版社 Arteguias より)
この島には、「モウサ島のブロッホ(Broch of Mousa)」と呼ばれる石組みの円形城塞形の塔があることでも有名です。ブロッホ(Broch)は、鉄器時代(紀元前700年~紀元200年)にスコットランド北部と西部に数多く作られていたものですが、「モウサ島のブロッホ(Broch of Mousa)」は、その中でも最も保存状態が良く最も大きいもので、高さ13メートルにも及びます。
船から降りてモウサ島に着き、案内人の説明を聞きながら「モウサ島のブロッホ(Broch of Mousa)」へ向かいました / 写真: 筆者撮影
夜10時半にメインランドを出発しましたが、こちらはまだ明るく島へ上陸した後もしばらくは光がありましたが、「モウサ島のブロッホ(Broch of Mousa)」に着くころにはもうかなり暗くなっていました。案内人は、所々で止まって島の歴史などの紹介をしてくれましたが、スコットランド訛りが強く理解するのに苦労しました。(笑)
前回はラーウィックではB&Bに泊まったのですが、今回はメインストリートにある由緒ある「グランド・ホテル(The Grand Hotel Lerwick)」に泊り、時代を感じさせる建物の中を見ることができました。口コミではあまり高い評価をされていなかったのですが、スタッフ皆とても温かく迎えてくれ、居心地の良いホテルでした。ただ、古い建物の改装などがなかなか行き届いていないようで、エレベーターやエスカレーターはなく階段のみなので大きな荷物を持っている人にとってはちょっと大変かもしれません。朝食は希望を尋ねられ、英国特有の朝食がでてきました。ビーンズやブラックプディングもおいしくて大満足!
この島には、多様な動植物や野生生物が生息していて、島の3分の2は特別科学保護区(SSSI)、自然保護特別地域(SAC)、英国王立鳥類保護協会(RSPB)の保護区など、何らかの形で保護区や特別地域として指定されています。(フェルター島公式サイトより)また、土壌肥沃度が高く、200種以上の野花が確認されていて、「シェットランドの庭 (The Garden of Shetland)」と呼ばれています。
「シェットランドの庭 (The Garden of Shetland)」と呼ばれるフェトラー島には、可憐な花が沢山咲いていました。(写真: 筆者撮影)
今回この島へ足を延ばした目的は、アカエリヒレアシシギ(Falaropo picofino)に会うためです。島の東にあるファンジー湖(Loch of Funzie)は、アカエリヒレアシシギの繁殖地があります。他にも、チョウシャクシギ(Zarapito Trinador)やクロトウゾクカモメ(Págalo parásito)の繁殖地があるとのことですが、残念ながら、チョウシャクシギとクロトウゾクカモメを見ることはできませんでした。
アカエリヒレアシシギ(Falaropo picofino)は、ファンジー湖(Loch of Funzie)へ行く途中の道の右側の海辺で見ることができました。丁度、別のバードウオッチャーが車を止めて、海辺で大きなカメラを据えて写真を撮っている姿が見えたので、私たちも車を止めて海辺へ降りていくと、数羽のアカエリヒレアシシギ(Falaropo picofino)の姿が見えました。かなり近い場所で見ることができ、大満足でした!もっと大きな鳥かと想像していたら、とても小さく20cmにも満たない大きさです。